’08 12/26
萃霊花のエフェクトが雪の結晶ぽく、それが気になったので少々調べてみました。
萃香のモチーフとなったのは、その姓からも窺えるようにおそらくは伊吹童子だと思われます(これについては以前にも述べたことがあるかと思いますが)。
伊吹童子は伊吹弥三郎の忘れ形見で、説話によっては酒呑童子と同一視されるようです。萃夢想のストーリーや物語中のテロップなど、酒呑童子関連の事物は随所に見えます。
ところで、先に出てきた伊吹弥三郎については、蛇聟入型の説話(三輪山の神話が著名)が伝わっており、後代、伊吹山の神の本地が八岐大蛇であるとされたことなどから伊吹弥三郎は伊吹山の神(八岐大蛇)と同一視されるようです。
この伊吹山の神についてですが…その名は八岐大蛇とは関係ない、倭武尊東征神話で登場しています(伊吹山の表記については『古事記』では”伊服岐能山”、『日本書紀』では”五十葺山”)。
伊吹山の神は、『古事記』では白猪、『日本書紀』では大蛇に化けて倭武尊の前に姿を現したようです。
ここで気になったのは、倭武尊がその正体が伊吹山の神(の使い)だと気付き、「今は見逃すが帰りには必ず殺してやろう。」といった旨の発言をした後の伊吹山の神の反応です。
『古事記』では
(前略)…是於、大氷雨零。
『日本書紀』では
(前略)…時山神之雲興氷零。
と記されており、氷雨や氷(氷雪のことか)を降らせた、という記述があります。
ここでは伊吹童子、伊吹弥三郎との関連から大蛇に化けたという『日本書紀』の記述の方がより気になりますが…いずれにせよ、伊吹山の神は氷雨(或いは氷)を降らせました。
そして『地霊殿』では萃香は雪の結晶のようなエフェクトを持つ遠隔霊撃を使用する。その遠隔霊撃のエフェクトの理由は、上記のような理由に依るのでしょうか?
…と、興味深い類似点を見たので述べさせて頂きました。しかし一連の流れを考えてから気が付いたのですが、「萃霊花」で出しているカウンター弾は通常ショットと同じ弾に見受けられます。
そしてパートナーが萃香の場合のショットは、「鬼神燐火術」。つまり、あれは燐火なのではないか、と考えられ、そうすると雪と炎(陰火ですが)?という組み合わせとしては少々おかしなことに…うーん…