鬼形獣5ボスのゆかりの地へ

鬼形獣のステージ5ボス・杖刀偶 麿弓についてさりげなくググってみると、姓の「杖刀偶」は古墳時代における官人制度の原型になった制度のうち、「杖刀人」から採られているようだと分かりました。 姓は本人(?)が埴輪なことを意識してか土偶の「偶」の字に置き換わっていますが、テーマ曲の「セラミックスの杖刀人」は捻りもなくストレートに来ているので分かりやすいですね。 で、この杖刀人という名称については、埼玉県行田市にある埼玉(さたま)古墳群のうち稲荷山古墳から出土した「稲荷山古墳出土鉄剣」の銘にあるとのことです。 ということで、早速行ってみることにしました。
さきたま史跡の博物館の看板
さきたま史跡の博物館の看板
え、埼玉県名発祥の地なんです?地味に凄いところだったようです。初めて知りました……。
埼玉県さきたま史跡の博物館
埼玉県さきたま史跡の博物館
埼玉県さきたま史跡の博物館。こちらに今回目当ての鉄剣が展示されています。ちなみに入場料は大人1人200円。安い。
パンフレット内の鉄剣の銘。「杖刀人」の文字が確認できる。
パンフレット内の鉄剣の銘。「杖刀人」の文字が確認できる。
国宝の展示は撮影禁止ということで写真はありませんが、パンフレットを代わりに。確かに「杖刀人」の文字は確認しました。 展示室自体はそこまで広くないですが、国宝展示室の壁際の展示が全て国宝だったのは驚き。鐙やら鏡やら匂玉やら。あ、一個だけ翡翠の匂玉がありました。やはり糸魚川産出のものでしょうかねぇ。諏訪を感じる。 ちなみに時間が早ければ子供向けの匂玉作り教室などもやっていた模様。時間が遅かったので手作り教室にお客さんはいませんでしたが、パネルや実際の道具を見せていただいて匂玉の作り方を一通り教わることができました。 真面目に匂玉の作り方を考えたことなかったなぁ、としみじみ思いました。 ついでにどの古墳が見物なのか聞き、稲荷山古墳と丸墓山古墳に行ってみることにしました。最後まで丁寧に教えてくださったお姉さん、ありがとうございます。 ということで、歩いて10分ほどで古墳群の公園へ。まずは件の剣が出土した稲荷山古墳に行ってみます。 稲荷山古墳(前方後円墳)と隣の丸墓山古墳(円墳)は登ることができます。昔の豪族の墓に登るというのも申し訳ないですが、登って確認できるならしておきたかった、鉄剣の出土場所。 ここまでで良い感じに汗をかいていたのですが、折角なので隣の丸墓山古墳にも行ってみます。 丸墓山古墳は映画「のぼうの城」でも一時期話題になった石田三成の忍城の水攻めの舞台でもあったと初めて知りました。
石田堤の説明
石田堤の説明
古墳群の公園から丸墓山古墳に伸びる道は水攻めの際に使った堤の一部だそうで。そんな歴史の上を歩いていくことに。……正直侮っていました。まさかそんな場所だったとは。 時間的にタイムリミットかと感じたので今回はこの2か所の古墳のみで……と思ったのですが。 最後に前玉神社に参拝。こちらはさきたま古墳群には含まれていませんが、それでも古墳の上に鎮座している神社となります。浅間塚古墳だから浅間神社がある、ということでしょうかね。 ということで、軽くですが杖刀偶 麿弓の名前の元ネタであろう稲荷山古墳探訪記でした。

この記事を書いた人

アルム=バンド

東方Project から神社と妖怪方面を渡り歩くようになって早幾年。元ネタを調べたり考察したり巡礼・探訪したりしています。たまに他の事物も調べたりします。
音楽だと Pain of Salvation を中心に Dream Theater などのプログレッシブメタルをメインに聞いています。
本は 平行植物 。