実符「ウォームカラーハーヴェスト」
- warm colors
- 暖色。
- harvest
- (作物の)収穫、取り入れ。収穫期、借入れ時。
- 暖色
- 温色とも。見る者に対して暖かい感じを与える色。赤・橙・黄などの色。
上より、スペルカード名は”暖色の収穫”、紅葉した葉の色が暖色であることなどからか、暖色は秋を連想させるので、意訳して”秋の収穫”という意味にもなるであろうか。
実符というのも、秋の実りに由来するものと思われる。
また、本スペルカードの弾幕ではレーザーを用いているが、穣子の弾幕で同じくレーザーを用いたスペルカードとしては『風神録』の豊符「オヲトシハーベスター」系統が挙げられ、名前もharvestを用いている点で共通する。
さて、穣子の姓は秋である。
そこで、先の意訳と豊符のネーミング(神名+harvest(er))から、
ウォームカラーハーヴェストも秋(季節ではなく穣子を指す)+harvestという組み合わせを暗に示していた、とも考えられないだろうか。
― 参考文献 ―
- 『広辞苑 第六版』 新村 出著 岩波書店 2008
- 『ランダムハウス大英和辞典 第2版』 小学館ランダムハウス英和大辞典第二版編集委員会編 小西 友七/安井 稔/國廣 哲彌/堀内 克明編集主幹 S. B.フレックスナー編集顧問 小学館 1994
- 『Yahoo!辞書warm、harvest』 http://dic.yahoo.co.jp/
焼芋「スイートポテトルーム」
- スイートポテト(sweet potato)
- サツマイモ。
- サツマイモで作った洋風菓子。サツマイモを蒸して裏漉しした後、中身を出して牛乳・砂糖・バターを加えて練り合わせ、それを皮に戻してから水で薄めた卵黄を塗ってオーブンで焼く。
- スイートルーム(suite room(和製語))
- ホテルで、寝室・居間・浴室などが揃った続き部屋のこと。
- sweet potato
- サツマイモ(植物全体を指す場合と、食用の根茎の部分のみを指す場合の両方とも用いる)。
- suite
- (物の)一続き、一組、一揃い。
- (まとめて使う)一続きの部屋。ホテルなどの特別室(寝室と居間が一続きになっている豪華な部屋)。
スペルカード名は、sweetとsuiteの両方がカタカナで”スイート”と書かれることからの掛け言葉になっているものであろう。よって、”スイートポテト”+”スイートルーム”で「スイートポテトルーム」。
焼芋にするのは専らサツマイモであることから、「焼芋」と冠されることも頷ける。
サツマイモはヒルガオ(Convolvulaceae)科サツマイモ(Ipomoea)属に属する植物。学名はIpomoea Batatas L.。起源は中南米の辺りといわれる。
日本への導入は、野国村(現:嘉手納町)出身の野國總管(のぐにそうかん)が1605年に中国から琉球にサツマイモを(鉢植えにして)持ち帰ったことが知られる。
後、儀間眞常(ぎましんじょう)が琉球王国内への普及に努めたという。
このことから、野國總管は地元ではンムウスー(芋大主 / 注:発音の表記にはブレあり)と呼ばれ、世持神社に祀られる。サツマイモは痩せ地でも育つため、飢饉から人々を救ったことも大きいと思われる。
文での撮影後のコメント中にある野国総管の名は、この事績から。なお、江戸時代以降は飢饉対策として瀬戸内、さらに江戸、と栽培が広まったという。
弾幕は、紫色のレーザーがサツマイモの皮を、黄色の楕円弾がサツマイモの中身を表しているのであろう。
また、穣子は『風神録』での霊夢との会話で「生焼き芋の香り」がすると言われており、焼き芋(サツマイモ)との関連は以前からあった。
― 参考文献 ―
- 『広辞苑 第六版』 新村 出著 岩波書店 2008
- 『ランダムハウス大英和辞典 第2版』 小学館ランダムハウス英和大辞典第二版編集委員会編 小西 友七/安井 稔/國廣 哲彌/堀内 克明編集主幹 S. B.フレックスナー編集顧問 小学館 1994
- 『サツマイモ事典』 財団法人いも類振興会編集・発行 2010
- 『Wikipedia(サツマイモ)』 http://ja.wikipedia.org/wiki/