山のテレグノシス
- telegnosis
- 超自然的知識、千里眼、透視力。
- tele-は遠いこと、遠距離を表す接頭語。
- gnosisは古代ギリシャ語の認識・知識を表す語で、英語では霊的知識、神秘的直感といった意味を持つ。
- 超自然的知識、千里眼、透視力。
この二つ名は椛の能力「千里先を見通す程度の能力」からだと思われる。また、椛は妖怪の山に住む。
― 出典 ―
- 『ダブルスポイラー ~ 東方文花帖』 上海アリス幻樂団製作 2010
- ※ 劇中のスペルカード、文・はたてのコメント など
― 参考文献 ―
- 『ランダムハウス大英和辞典 第2版』 小学館ランダムハウス英和大辞典第二版編集委員会編 小西 友七/安井 稔/國廣 哲彌/堀内 克明編集主幹 S. B.フレックスナー編集顧問 小学館 1994
- 『ジーニアス英和大辞典』 小西 友七/南出 康世/編集主幹 株式会社大修館書店 2001
狗符「レイビーズバイト」
- rabies
- 狂犬病
- bite
- 噛み付き、噛み付くこと
なので、Rabies Bite(狂犬病の噛み付き)。また(下記に詳述するが)人の狂犬病は、犬からが主な感染源となりうることから”狗(いぬ)”符なのだと思われる。
狂犬病は狂犬病ウィルスによって引き起こされる感染症。
哺乳類、主にイヌにみられ、感染したイヌは興奮し、人を噛みやすくなる。最終的には、全身麻痺を起こして死亡する。
ヒトの場合、感染したイヌに噛まれることによって発症する。噛まれた場所によって潜伏期間が異なる(中枢神経に近い方が短くなる)が、発症すると頭痛や発熱、知覚異常などの症状を起こす。
その中でも、水を飲み込もうとしたり、水を見たりすることで嚥下筋の痙攣を引き起こすという特有の恐水発作と呼ばれる症状が見られるという。このことから、恐水病(hydrophobia)の別名もある。
最終的には呼吸筋の麻痺、また他の神経の麻痺も引き起こして死亡する。発病後は高い致死率を誇り、確立した治療法も無いため、発病前の予防策が重要とされる。具体的には、このウィルスの薬品などに対する抵抗性は低いことから、噛まれたら直ちに消毒液やエタノールで消毒を行うことが有効といわれる。その後、医療機関に相談しワクチン摂取を受けることが挙げられる。
弾幕は、上下から来る黄色の弾が牙、赤い弾が歯茎を表しており、犬が噛み付く様子を模したものだと考えられる。
― 出典 ―
- 『ダブルスポイラー ~ 東方文花帖』 上海アリス幻樂団製作 2010
- ※ 劇中のスペルカード、文・はたてのコメント など
― 参考文献 ―
- 『広辞苑 第六版』 新村 出著 岩波書店 2008
- 『平凡社 大百科事典 4』 下中 邦彦編集発行人 平凡社 1984
- 『ビクトリア現代新百科 4』 渡辺 ひろし編集責任者 株式会社学習研究社 1973
- 『Wikipedia(狂犬病)』 http://ja.wikipedia.org/wiki/
山窩「エクスペリーズカナン」
- expellee
- (国外へ)追放された人。
- Canaan
- パレスチナの古代の名称の一つ。旧約聖書からその名は度々用いられており、創世記・出エジプト記・民数記・ヨシュア記など多くの場面で見受けられる。
アブラハムとその子孫に与えられた約束の地とされ、理想の地、天国といったニュアンスを含むこともある。
- パレスチナの古代の名称の一つ。旧約聖書からその名は度々用いられており、創世記・出エジプト記・民数記・ヨシュア記など多くの場面で見受けられる。
スペルカード名は、 expellee’s Canaan(複数なら expelles’ Canaan)、追放された人々の楽園、といった意味になろうか。
山窩(さんか)とは、日本の山間や水辺を中心に見られたある人々に対する呼称である。
その多くは一ヶ所に定住せず、セブリと呼ばれるようなテントを張って過ごすといったような漂泊の生活を送り、川漁や竹細工(箕や籠など)を生業にしていたという。
ただし山窩という言葉は、地域や時代によって様々に呼ばれていた不特定多数の人々を総称している場合があるため、山窩という一言でまとめることは不適であるという指摘もある。
その呼称であるが、まず表記としては山窩の他には山家、山嫁、散家などがある。
また、里の人からの呼び方についてもテンバモノ、ミズクリ、ミナオシといったものが存在し、オゲ、ポンなどと呼ばれた者達もこの仲間であると考えられている。その他、「坂の者」と呼ばれる賎民との関連を指摘する声もある。
このうち、ミヅクリ、ミナオシといった呼称は先の竹細工(特に箕)に関連する名とされる。
山窩は近代化の中で徐々にその姿が見られることが少なくなっていったことから、expellee の語が導けるか。
スペルカードとの関連としては、まず行使者である椛が白狼天狗であることから、山中に生活の基盤を置くという点で共通点が見受けられるであろうか。
さらに、白狼について言及している『甲子夜話』では、天狗が物を買う時の金は白狼が薪などを売って得た金であるといわれることから、
山中の仕事で収入を得ている、という点においても共通点があると思われる。これらの要素などから、椛が山窩の名を冠したスペルカードを行使したのかもしれない。
― 出典 ―
- 『ダブルスポイラー ~ 東方文花帖』 上海アリス幻樂団製作 2010
- ※ 劇中のスペルカード、文・はたてのコメント など
― 参考文献 ―
- 『ジーニアス英和辞典 第3版』 小西 友七/南出 康世編集主幹 株式会社大修館書店 2003
- 『ジーニアス英和大辞典』 小西 友七/南出 康世/編集主幹 株式会社大修館書店 2001
- 『平凡社大百科事典 3』 大中 邦彦編集発行人 平凡社 1984
- 『聖書事典』 相浦 忠雄/小川 治郎/左近 義慈/滝沢 陽一/竹森 満左一/宮内彰/山崎 亨編集 日本基督教団出版局 1975 第15版
- 『聖書語句大辞典』 日本基督教協議会文書事業部コンコーダンス委員会編著 株式会社教文館 S.44 第四版
- 『日本民俗大辞典 上』 福田 アジオら編集 吉川弘文館 1999
- 『柳田国男全集 26』 柳田 国男著 筑摩書房 1990
- 『日本を知る事典』 大島 建彦・大森 志郎ら編集 株式会社社会思想社 S.46
- 『民俗の事典』 大間知篤三ら編集 岩崎美術社 1972
- 『日本民俗語大辞典』 石上 堅著 桜楓社 S.58
- 『Wikipedia(サンカ)』 http://ja.wikipedia.org/wiki/