「遊行聖」
- 遊行(ゆぎょう)
- 僧が布教や仏道修行のために諸国を巡り歩くこと。
遊行を行う僧は、寺院の建立や新しい知識・文化の流布といったような形で、その地域の文化に影響を与える場合も多く、そうした話を伝える伝説や昔話にも関わってくる。
ただし、こうした話は、貴種・高僧などの行幸の伝説や、祖霊の来訪の信仰と重なる部分もあるという。
- 僧が布教や仏道修行のために諸国を巡り歩くこと。
- 聖(ひじり)
- 聖人・聖僧。転じて僧侶一般、あるいは既成教団の外部に属して修行や布教を行った僧のことを指すこともある語。
- 遊行聖
- 遊行を行った聖のこと。つまり、諸国を巡り歩いて布教活動を行った僧のこと。
聖の語源は諸説あるが、「日知り」に由来するという説がよく聞かれる。
これは日、つまり暦・暦法や計算に精通しているということ、または太陽が世を隈なく照らすが如く様々なことを知っているということを意味するとされる。
ある種の僧を聖と呼ぶ例は早いものでは奈良時代から見られたが、一般的になったのは平安時代中期以降とされる。
この場合の聖は大寺院に属する高僧とは別に活動する(上に挙げた聖の例では最後の場合に属する)僧を指した。
本スペルカードでは文字通りの意味の他に、聖にはキャラクター名として「聖白蓮」の聖、さらに辿れば、信貴山縁起絵巻に登場する命蓮その人まで遡ることができるだろうか。
例えば、朝護孫子寺の由緒を記した伝承の一つのバリエーションを記した『宇治拾遺物語』(信濃國聖事)でも他のバリエーションでは命蓮に当たる人物を聖と記している。
弾幕は、白蓮が各地を行脚して説法する様子を表したもの、と考えられる。クナイ弾の中を移動する姿は巡り歩く様子、蓮華を展開して弾幕を放つ姿は説法中であろうか。
― 出典 ―
- 『ダブルスポイラー ~ 東方文花帖』 上海アリス幻樂団製作 2010
- ※ 劇中のスペルカード、文・はたてのコメント など
― 参考文献 ―
- 『岩波 仏教辞典 第二版』 中本 元/福永 光司ら編 株式会社岩波書店 2002
- 『例文 仏教語大辞典』 石田 瑞磨著 小学館 1997
- 『日本民俗宗教事典』 佐々木 宏幹ら監修 三秀社 1998
- 『修験道辞典』 宮家 準編集 株式会社東京堂出版 S.61
- 『仏教民俗辞典』 仏教民俗学会編著 株式会社新人物往来社 1993
- 『宇治拾遺物語 日本古典文学大系27』 渡辺 綱也/西尾 光一校注 株式会社岩波書店 1960