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3.橋姫 ― 境界の守護者
これまで宇治の橋姫について、第1節ではその伝承について、前節ではその性格の一として嫉妬深いこと、またパルスィについて嫉妬と関連する事物を述べてきた。 さて、橋姫という存在は宇治の橋姫以外にも存在すると前節の冒頭部で軽く触 […] -
黒谷 ヤマメ考察
一. 地底の旧都に続く深い洞窟。”幻想風穴”と呼ばれる場所に黒谷 ヤマメはいた。風穴とは、山腹や谷間にある空洞の穴のことである。 ヤマメは、忌み嫌われた能力を持ち、地下に封印された妖怪の一人である。その種族は”土蜘蛛”だ […] -
射命丸 文/雑考 ― あやややや ―
あやややや これは言うまでも無く、『東方風神録 ~Mountain of Faith.』ステージ4にて霊夢や魔理沙と対峙した文が発した言葉である。 このセリフを見て、ある者は毒気を抜かれ、またある者はまだ姿を見せていない […] -
― 考察 ― 秋姉妹について 第2章.秋 穣子
1節.その名前とスペルカード名、曲名 先程考察した秋 静葉の妹、秋 穣子。姉が紅葉を司る神であったのに対し、穣子は豊穣を司る。 これは、秋という季節の二面性をよく表していると思う。秋は先程も述べたが、冬の手前の時期に当た […] -
1節.恐慌たる風神
“風”は古来より、農耕の敵とされてきた。 山より吹き降ろす強風は上空との温度差によって冷害をもたらしたり、或いは山を下る際に急激に温度を上げて熱風となり、フェーン現象をもたらすこともある。 どちらにせよ、農作物にとっては […] -
おくうへの伏線
地霊殿のラスボス・霊烏路空への伏線だったのではないか、と考えられるものがあるので、それを挙げてみたい。 まず一つ目は、キスメの存在。 そもそも神主さんは地霊殿前から、釣瓶下しについては「秋の日は釣瓶下し」のネタを色紙など […] -
鍵山 雛考察 ― 補考・産医師異国に向こう ―
産医師異国に向こう…… ……御社に蟲さんざん これは、鍵山 雛と対峙した際に魔理沙が唱えていた言葉である。 また、これは円周率の語呂合わせでもあると、本考で述べた(「3.14159265」35897932「3846264 […] -
3節 廻り巡る災禍の胎動
雛は、人々の災厄を引き受け、運び去る流し雛である。 その一方で、人々に災厄をもたらす厄神でもある。そう、先の2つの節で述べてきた。では、この一見相反する二つの側面は、如何にして結び付いたのであろうか? その答えは急いて出 […] -
2節 禍々しき悲運の廻転
先の節では、雛の”流し雛”としての性格を見てきた。 名からも窺えるように、雛を”流し雛”の習俗抜きで考えることはできないだろう、ということも先述した。しかし、雛の性格をそれだけで語ることができないと思われる。 キャラ設定 […] -
3節 香を嗜む豊穣の神
豊かに稔った農作物を食い荒らそうとする鳥獣。そういった者達を追い払う為に人間によって立てられ、田畑に佇む人形。 それが、我々が抱く案山子の一般的なイメージであろう。 特に稲田に立てられることが多い為、案山子もまた秋の風物 […] -
五虫について・軽く雑考
初版: ’09 11/7 五虫(ごちゅう)とは古代中国の動物に対する観念で、羽蟲・毛蟲・甲蟲・鱗蟲・裸蟲の5つのことです(なお、ここでの蟲は昆虫などの虫のことではなく動物の総称を表しています)。 この五虫のそれぞれについ […] -
モケーレムベンベ雑記
初版: 08 5/31 最初見た時は何それと思いましたが、ちゃんと元ネタあったのですね。 少し調べたところ、西アフリカ辺りに伝わる怪物の名前らしいです。…ところで、文は何処でこんな名前を知ったのでしょうか? -
「投我以桃、報之以李」
初版: ’08 6/4 タイトルは対戦モードで、紫様が天子に勝利した際に発するセリフです。天子の帽子には桃がついており、おそらくそれによって”桃”の語を含むこの言葉を引き合いに出したと思われます。 この言葉は見ての通り漢 […]