-
庭渡 久侘歌 考察
1. 鶏の神 鶏は古今東西で人間と関わりの深い動物の一つである。 例えば、古代ギリシャではプリニウス『博物誌』でB.C.371年にボイオティア人がスパルタ人に勝利した際に一晩中ときの声を上げたことでそれを予兆したといい、 […] -
『地霊殿』でのボス達と”目”について
‘ 09 1/23 ふとここ最近気になったことがあったので書き留めておきたいと思います。 それは上述のように、『地霊殿』のボス達と”目”について雑言。雑考にすら及ばない雑文、ということで。 ちなみにわりと直感的に書き留め […] -
1.空虚な器
『東方地霊殿 ~ Subterranean Animism.』にて、ラスボスとして登場した霊烏路 空。 地獄に棲む存在でありながら、八咫烏やたがらすという神の力を宿した彼女。 ある意味イレギュラーともいえるその力を宿すこ […] -
火焔猫 燐/考察
1.焔の車輪 地獄の輪禍、火焔猫 燐。通称お燐。 その二つ名にある輪禍とは、自動車や電車といった車輪があるものに轢かれるという災難を指す。 一方で、”りんか”の音は燐火(湿地などで自然に燃える火、元素の燐が原因といわれ、 […] -
3.第三の目
目は知覚のシンボルである。第2節の冒頭でそう述べた。 さとりは自身の持つ第三の目で相手の心を知覚する。 第三の目がさとりと深い繋がりを持っていることは、テーマ曲「少女さとり ~ 3rd eye」の名に”3rd eye”と […] -
2.無数の目
古明地 さとりの容姿の中でも、一際存在が際立つ第三の目。 目は一般に知覚のシンボルであり、理解力や判断といったものに通じるとされる。 さらには、全知や全てを見通すような神性といったものまで表すこともあるという。 知覚のシ […] -
1.妖怪・覚さとり
’09/4/24に第1節を改訂し、全体の構成を少々変更しました 妖怪・覚。 江戸時代、鳥山石燕の『今昔画図続百鬼』に拠れば、その姿は色黒く、全身長い毛で覆われた姿で描かれている。 書によっては猿、或いは狒々(ひひ)に似た […] -
2.怪・力・乱・神
星熊 勇儀。 その姓は『御伽草子』の大江山酒呑童子の配下の四天王の名に由来していた。 この他にも、多くの要素がこの酒呑童子の物語に端緒を持っていたことは前節の通りである。 一方、そうした中で未だに触れられていない点がある […] -
コラム.1 ― 星熊童子・大江山からの便り ―
大江山。 それは前述の通り、『御伽草子』収容の酒呑童子の物語の舞台となった地である。 現在、同地には酒呑童子を始めとする鬼に纏わる事物を展示する施設、”日本の鬼の交流博物館”が存在している。 筆者は、星熊 勇儀のモチーフ […] -
3.橋姫 ― 境界の守護者
これまで宇治の橋姫について、第1節ではその伝承について、前節ではその性格の一として嫉妬深いこと、またパルスィについて嫉妬と関連する事物を述べてきた。 さて、橋姫という存在は宇治の橋姫以外にも存在すると前節の冒頭部で軽く触 […] -
寅丸星の立ち絵について
寅年ということでNHKで信貴山朝護孫子寺(白蓮さん・星の元ネタゆかりの場所)が生中継されていたこと。思わず噴き出してしまいました。 本尊・毘沙門天像も映像ですが拝謁することができました。 そこで気付いたのですが、毘沙門天 […] -
― 考察 ― 秋姉妹について 第2章.秋 穣子
1節.その名前とスペルカード名、曲名 先程考察した秋 静葉の妹、秋 穣子。姉が紅葉を司る神であったのに対し、穣子は豊穣を司る。 これは、秋という季節の二面性をよく表していると思う。秋は先程も述べたが、冬の手前の時期に当た […] -
― 考察 ― 秋姉妹について
ここでは、『東方風神録 ~Mountain of Faith.』に登場する「秋 静葉」と「秋 穣子」の両者について考察を行う。 筆者は前回、稗田阿求について考察を行った。一応、阿求に関連しそうな事項は(筆者の多分な推測を […] -
6節.神を想起する文様
さて、これまで5節に渡り東風谷 早苗という人物を様々な角度から見てきた。 ここでは、東風谷 早苗に関する文様について見てみたいと思う。 そこで始めに見るのは、その服に散りばめられた文様である。 東風谷 早苗の服には、水玉 […] -
4節.東風が吹く・2
先程は、東風に纏わる逸話から守矢の姓を想起し、洩矢神に至った。 今度は、別の角度から”東風”について見てみたいと思う。 風は古来、神などの霊的存在を運ぶ存在として捉えられていた。 陰暦10月に吹く西風を”神渡(かみわたし […]