-
庭渡 久侘歌 考察
1. 鶏の神 鶏は古今東西で人間と関わりの深い動物の一つである。 例えば、古代ギリシャではプリニウス『博物誌』でB.C.371年にボイオティア人がスパルタ人に勝利した際に一晩中ときの声を上げたことでそれを予兆したといい、 […] -
1.酒呑童子の伝承
その昔、丹波国の大江山に鬼神が棲んでいたという。 日が暮れると毎夜の如く都に赴き、年頃の女性達を攫っていった。 ある時、攫った女性たちの中に院(上皇)に仕えていた姫君が混じっていた。 姫君の父は嘆き悲しみ、これを受けた帝 […] -
3.橋姫 ― 境界の守護者
これまで宇治の橋姫について、第1節ではその伝承について、前節ではその性格の一として嫉妬深いこと、またパルスィについて嫉妬と関連する事物を述べてきた。 さて、橋姫という存在は宇治の橋姫以外にも存在すると前節の冒頭部で軽く触 […] -
2.橋姫 ― 嫉妬
前節では宇治の橋姫に纏わる伝承を紹介した。 ここで”嫉妬”という要素に着目してみると、宇治の橋姫の物語からは自身を鬼と為し、人を呪い殺すまでに至る程の凄まじい嫉妬を窺うことができる。 また、相手の男を殺すものとは異なる伝 […] -
1.橋姫 ― その伝承
昔、嵯峨天皇の御代に一人の女性がいた。 女性はある公家の娘で、またある司の長男と夫婦になる約束をしていたのだが、男は別の女と契り、この約束を忘れてしまった。 これに嫉妬し、怒った女性は貴船神社に参拝した後に宇治川に七日七 […] -
黒谷 ヤマメ考察
一. 地底の旧都に続く深い洞窟。”幻想風穴”と呼ばれる場所に黒谷 ヤマメはいた。風穴とは、山腹や谷間にある空洞の穴のことである。 ヤマメは、忌み嫌われた能力を持ち、地下に封印された妖怪の一人である。その種族は”土蜘蛛”だ […] -
雲居一輪&雲山雑考2
考察面はあまり突っ込まないといって舌の根も乾かぬうちに…とりあえず思いついたことを書き留めておこうと思いまして。 今回のステージ3ボスは何故か西洋のシスターのような服装をしています。 これを仮定した上で話をすると、曲名に […] -
寅丸星の名前について
今回のネタは『東方星蓮船 ~ Undefined Fantastic Object.』のステージ5ボス、寅丸 星の名前について。 信貴山における毘沙門天の信仰からすぐさま寅(虎)を結び付けることはできるのですが、では星の […] -
東風谷 早苗雑考 ― 守りの東風 ―
永きに渡り、諏訪大社(上社)の神事の一切を取り仕切っていた神職・神長官(じんちょう)。 祭神・建御名方神の末裔として祀られる大祝(おおはふり/おおほうり)の下でその能力を遺憾無く発揮したその一族は、一つの家柄によって世襲 […] -
雑考 ―星蓮船での霧雨 魔理沙の新装備について―
『東方星蓮船 ~ Undefined Fantastic Object.』にてその装いを新しくし、また新たな装備を持った霧雨 魔理沙。 既にその装備について言い尽くされてしまった感もあるが、今回はこの新たな装備、スーパー […] -
神符「神が歩かれた御神渡り」 ― 考察 ―
先日(2013年の話)、諏訪湖にて二季ぶりに御神渡りが観測されたと言う。 そこで、これを機として、軽く神符「神が歩かれた御神渡り」について考察してみようと思う。 神符「神が歩かれた御神渡り」とは、八坂 神奈子がエクストラ […] -
― 考察 ― 九天の滝について
“九天の滝”とは、『東方風神録』Stage4のテロップに出現する名称である。 他のテロップを見る限り(妖怪の樹海、未踏の渓谷など)、これは現Stageの場所の名称を指していると見て間違いないであろう。 では、この”九天の […] -
7.源符「厭い川の翡翠」 ~ 母なる大地
八千矛神(やちほこのかみ)(大国主命の別名の一つとされる)は、高志国(こしのくに)(現・福井県、富山県、新潟県の辺りの総称)へ妻問いに向かった。 その相手は、沼河比売命(ぬなかわひめのみこと)。 沼河比売命の殿に到着した […] -
5.蛙の表象2
さて、今度は前節にて挙げたスペルカードのうち、土着神「ケロちゃん風雨に負けず」以外のスペルカードについて見てみようと思う。 そこでキーワードとなるのは「蛙狩」である。 「蛙狩」とは、諏訪大社上社・本宮において正月一日に執 […] -
4.蛙の表象1
守矢一族の祖神であり、説によっては守矢一族を表象した存在ともいわれる洩矢神。また同神は洩矢神社の祭神として現在もその名を残している。 一方の諏訪子は、東風谷 早苗の遠い祖先であり、ミシャグジ様を束ねる神でもあった。加えて […]